前回の【仕上げ編】SPECIALIZEDのOSBB@アルミニウムBB30のBBカップの不具合の復活とベアリング圧出・圧入までの闘い その5において2つ大きなミスをしていたようです。ある朝、武漢ウイルス的な武漢コロナウイルスの新型で自粛規制高まる中、健康のためサイクリングにでかけ最初の信号で右足のみクランクに荷重をかけて停車しようとしたときにグラつきを感じ、慌てて家に戻る事案が発生。
原因
1.LOCTITE 243のチョイスが間違っていた
よくよく調べてみると「LOCTITE 638」を使用するらしい。結構強めのロックタイトを買ったつもりだったけど甘かった。
2.トルクスの締め付けトルクを見誤っていた
シマノクランクを10年近く使っていると、10Nm ~ 14Nmくらいのレンジで締めていることが多く、これってデジタルメータ使ったトルクレンチでも手が腕がプルプルし始めるくらい力を入れている。が、実際S−WORKSクランクのトルクスネジのトルクは39.9Nmという馬鹿力バリに締め付ける必要があった。
分解・清掃
締め付けトルク
中古で購入したクランクセット、仕様など分からない。適当に着けてしまった。10Nmくらいありゃいいだろと軽い気持ちで着けたらグラついてしまった・・・実際必要トルクはどうなんだ。S-WORKS関連のマニュアルを漁る。
なんてこった!「33.9Nm」必要なのか!!!!!!全然足りてないじゃない!!!!
恐ろしい、奥ばってて全然見えないけど怖いなこれは。。これじゃ緩んでしまうわ。。33.9Nmってほぼ馬鹿力出さないと出ない、簡易スタンドで立て掛けた状態だとかんたんに外れて倒れる。
S-WORKSクランクセットのマニュアル
再接着
カチャってはめて終わりじゃない。塗る、仮に当てる、圧入を設置、ネジぐるぐる締める、かなり時間を食う。ロックタイト638は水っぽくなって垂れていく・・・均等に塗っても流れていくやばいやばい。
翌朝
ロックタイト638の硬化時間はなんと「5分」。。ロックタイト243の硬化時間は「24時間」。。念のため翌朝まで待ってみた。
クランクの取り付け
工具のチョイス
まいったな、RESQ TOOLのトルクレンチは26Nmが最大だ。トルク計測機能がぶっ壊れても嫌だ。S-WORKSクランクを取り付けるためだけに専用工具を買うのも厳しい。
代用で39.9Nmに近い値を叩き出すような締付けを目指す
T40で締め込める謎仕様であり、T40だと思いこんでいたのでモンキーレンチで挟んで回してみるもこのトルクス先っぽが若干丸まっていて滑ってしまう、T40だし当たり前なんだけど・・・
追試完了とまとめ
ロードバイクは構造的にかんたんに作られている、メンテナンスがしやすい目的があるのだろう。だが、ピンポイントで指定している数値を無視すると事故や破損、故障の原因になってしまう。その典型の例となってしまった、反省。ぐらつくまでに走った距離は500km〜1000kmの間なので、またしばらくぐらつかないか注視していく。次に緩んだらガチの専用締め付け工具買います。手持ちの工具だと短すぎて届かない。T45と長い軸、細いジョイント、ラチェット等の条件が当てはまるものが手軽に手に入らないのが現状。