雷´∀`)ノ  キャストオフ!

漕げば漕ぐだけ、もがけばもがくだけ、トルクが掛れば掛かるだけひたすら締まり続けるリアホイールが回転する駆動の要ラチェットリング。これを外すための鋼鉄の工具(⑤Ring nut installation tool)はDT SWISS純正だと10000円前後する、ぼったくり感が半端ない。商売をしない限り償却は絶対に不可能。そもそも1回開けたら次メンテするの何年後なんだよって話で、そこを秤にかけてメンテをお店に依頼するかどうかってとこですよね、

そんななか、アマゾンで中華な代替品が送料込みで1000円で売っていたので買ってみた。もちろん使えるかは不明。

【2020.10.20追記】雷´∀`) この記事では散々苦労しまくった話が書いてありますが、そうでも無かったんじゃないかという記事も書いていますのでハードルアゲアゲで来られた方は『DT SWISSリアホイールハブのリングナットやシールハブシェルを外すのは難しく無かったのではないかという話』もご覧ください。

新型肺炎コロナウイルスで騒がれ始めたその日に中国から発送され約2週間後になんとか届いた。
開封するとシンプルな鋼鉄の塊が現れた。

これを嵌めると外れるらしい、しかしネットを調べると血が千切れるほどスパナに力を加えたとか、こんなに硬いとは思わなかったなど地獄の体験談が溢れかえる、早速、罪を数えてトライしてみよう。

雷´∀`) 罪を数えるキャストオフ名言

一つ、俺はいつも傍にいる仲間の心の闇を知らなかった。
二つ、戦う決断が一瞬鈍った。
みっつ、マングローブ。

第一の大罪「スパナ」反フリーホイール側

家にあるスパナはまさに家庭用だ。長さもさほどない、テコが効かない。分かっていても回す、回した死ぬほど回そうとした、腕が死にかけ歯もかけそうなくらい食いしばったがびくともしない。これはまずい。生きてるうちに外せるのか不安が募る、30分ほど頑張ったがびくともしない

第二の大罪「マンホールの穴」

ネットでアース系の何かに挟んで外しているような画像を見かけた。近所のマンホールにちょうどよい穴があった、しかし角度を間違えると地底奥深く飲み込まれる懸念がありタオルを入れてトライ、隙間はアーレンキーをねじ込んで力任せにホイールを回す!アーレンキーがズレる!タオルが滑るも食い込んで頑張っている!しっかり噛んでいない、分かっていても回す、回した死ぬほど回そうとした、腕が死にかけ歯もかけそうなくらい食いしばったがびくともしない。これはまずい。生きてるうちに外せるのか不安が募る、30分ほど頑張ったがびくともしない。

第三の大罪「道路脇側溝の網」

奈落に落ちない、それなりに力が入る、アーレンキーもそれなりに噛む。しかし車がガンガン走って行き交う。暗くて子どもにライトで照らしてもらうも遊び出して何にも見えない、死の危険を感じながら回した!真っ暗で回ってるのかもよく分からないが回す、回した死ぬほど回そうとした、腕が死にかけ歯もかけそうなくらい食いしばったがびくともしない。これはまずい。生きてるうちに外せるのか不安が募る、30分ほど頑張ったがびくともしない。

暗くこれ以上続けると命が危ないので続行を断念、仕方なく万力を注文して寝ることに。

第四の大罪「側溝の盤面穴」

万力が届くまでの間、悪あがきで早朝の公園を徘徊。鉄の板に対して正方形の穴が開いている。結果は上と同じでトルクがかかり始めたところで滑ってしまう。

第五の大罪「石畳の隙間」

歩く場所ではないが四角い石が置いて得る場所に程よく隙間が開いている。ここに差し込めばとトライ。こちらもトルクをかけ始めたところで、ガリゴリガリ音が鳴り出し石が削れてしまい失敗。花崗岩なのか、ラチェットリングの牙城を崩すことは不可能なのか・・・早朝から心を折られ諦めて、万力を待つことにした。。

第六の大罪「万力」

つべ動画でも万力を使ってラチェットリングを外していた。外人が一瞬悲鳴のような息む声を発した直後にホイールがくるくると、つまりラチェットリングが回りだす。これだ、これこそ理想の形だ。

日が暮れたころ、ちょっと頼りなさそうな万力が届いた。埃まみれで、塗装も剥げてて新品なのか?と不安満載の中あの映像をイメージしてサッシやベンチ、公園の鉄テーブルに括り付けて回す。公園に万力を持ち込んで踏ん張るおっさんは完全に通報対象である。保険で子供にライトを持たせ、あたかも親子が協力して何かを成し遂げようとしてるかのようにオーラを出して行くも、万力がガンガン滑る、力を入れ始めて掛かる前に万力が滑る。話にならない使い物にならない、わずか届いて2分で返品を決意。

第七の大罪「タイヤ留め・車止め」

完全に諦めていた、心も砕け散っていた、公園にも道路にも当てがないのだ。

最後に子供ともう一回だけ公園を一回りすることにした、なければ諦めると決めて。

公園の奥には駐車場がある。近づくとタイヤ留めがたまたま連なってる箇所が2つあった。左右のタイヤ分個別に離れて設置されているものだが、たまたまタイヤ留めが平行に並んでいて挟めそうな感じがした。

ラチェットリングを外す鋼鉄の工具と、隙間にアーレンキーを挟む。ちょうど良くかっちり嵌る、むしろキツいくらいだ。過去の試技で尽く滑って終わった経験が頭をよぎる。ホイールを力任せに回す、タイヤ留めは動いてないが何処となくホイールが回っているように見える、これは滑っていた時と同じだが抜ける感じがない。ひたすら左回しに力を入れ続ける、タイヤのお陰で回しやすい。さらに力を入れ続けると力は要るがホイールが回り出した。しかし手だけでは回らない、家に戻りスパナで回すと無事にラチェットリングを外すことに成功した。

( ^ω^ )  やった、やり遂げた。

2日に及ぶ死闘に終止符を打った。これで心置きなくメンテナンスとベアリング交換やベアリングオーバーホールに勤しめる。

次回は、ラチェットリング奥にあるCERAMIC SPEED 6902(61902)ベアリングとご対面&オーバーホールに挑む。