顔本で昨日の事故についてニュース記事とコメントを添えているの見かけ、ニュース動画を観た。
世間話のコメント欄は正確性があるのかないのか、モヤモヤしたところがあったので調べてみることに。
事故の起点は何だったのか?
轍を踏んでバランス崩した説
走ったことあるけど下り終わり際もその先の道路もないかな。
エンドにグレーチングとは程遠い割れ目が横に走っているが落車するようなものではない。
道路の赤塗装が剥がれていて、下り区間で自転車が上下にガタガタ揺れるのでちょいとビビりポイントであることは確か。
事故に遭われ亡くなられた方は、荒川下流を出没地域としていることから住んでいる場所も割と近しいと読み取れ、付近の路面状況は理解してると思われる。
いずれにしても轍はないのでこの説はない。
前輪ハスった説
なんらかの理由で、事故直前まで5人で集団走行をしていた。
急に4車線をまたいで右折が必要な場所ではないし、右折できる場所でもない。
素人丸出しの的はずれなコメントを放つSNSの中で、また有識者が集まる掲示板で数少ない「ハスった」説(おそらく集団の人物から、現場検証していた関係者から聞いた)が腑に落ちた。
空気抵抗軽減だのブレーキングロスを減らすだのマジしょーもない理由で、できもしないドラフティングで車間詰めてブレーキ遅れてハスって落車・・・昔良く見ました。
ブルベだとドラフティングで張り付く他人も多い。
ハスりそうになると前輪をずらして、自車の後輪の横に食い込ませて写真が後輪の軸まで入り込んでくる。そこまで来ると視界に入ってくるので気になって仕方ない。どうしようもなくなったら、そいつはやっとブレーキかけるので視界から消える。それを道中延々と繰り返してくるので、まじでウザイしめんどくさい。
そいつは牛久大仏の手前で別の人と接触して落車。DNFとなりました。
なぜ集団で走っていたのか?
走り慣れている地元の人やアラサイへ入るのに必ず利用する人はヒヤリポイントや注意する場所を熟知しているだろう。
5人で集団走行していた。
個人の朝練、ショップの朝練、グループライド、ブルベ・・・色々目的はあるが、顔本のコメントや掲示板の情報、動画に出てくる自転車に着いてる装備品から読み取れるのは「ブルベ」と仮で置いておく。
その日のブルベはあったのか?
無知でズブシロが、ダンマリかよとかイベント潰しに煽りを掛けているのを見かけるが・・・
「ノーサポート・自己責任のイベント」
この大前提を知らずに騒いでいるのが残念。死のうが生きようが、他人に迷惑かけようが全て自己責任。何でも他人のせいにして困ったら頼る無責任な方は参加できません。
で、確かにその日にブルベはあった。
朝5時スタートで川崎から霞ヶ浦を1周して東京方面へ戻る300km。
スタート地点から北東へ移動し、京橋駅から東に進路を変え永代橋を経由して葛西橋へ。
川崎から同じ走路を経由するブルベを走ったことがあるが、1時間半前後で葛西橋を通過する。
事故の時間が、朝6時20分であることからブルベの参加者が通過しはじめる、通過している時間帯である。
自転車の装備品で目的を探る
- サイコンの地図表示、ベル、フロントライトマウント
- トップチューブバッグ
- サドルバッグ
- テールライトが2灯
- サイコンのナビが左折表示
サイクリストや各種イベント・ブルベ経験者であれば、装備品で走行の目的が見えてくる。
1.サイコンの地図表示、ベル、フロントライトマウント
ただのグループライドやサイクリングでは、速度や距離、心拍、ケイデンスを表示するのが普通。
「ベル」は自転車に必ず付いていなくてはいけないものであるが、ロードバイクで着けている意識高い人はほぼいない。ブルベは「ベル」が着いていないと、そもそも出走できない。
フロントライトは2灯必要だが、マウントしかない。
ここだけ気になるが、野暮ったくて昼間は外しているケース、バッグの中で充電しているケースもある。
落車時のはずみで飛んでいったことも考えられる。
ブルベでなく朝練でも、まだ朝は暗く、暗くなくても最低限ライト装備はマナーですわな。
2−3.トップチューブバッグ、サドルバッグ
近所のサイクリングでは極力荷物は持っていかない、2つバッグがあるのは遠出をするとき、信号待ちとか直ぐ食べたりできるような装備をする。
4.テールライトが2灯
300km以上のブルベ(このブルベ主催ローカルルールではすべての距離でマスト)では「テールライト2灯」が必須である。この時点で、ブルベ参加者だということがほぼ確定してしまうわけだが、装備したままほったらかしという場合もある。
スマートなサイクリスト(スカしているとも云う)は野暮ったい付属品をとにかく嫌い、ディスったりしてくるのでさっさと外す人が多い。
5.サイコンのナビが左折表示
ブルベのコース上で葛西橋の先、旧江戸川を渡った先に左折ポイント(浦安駅前交差点)がある。
ニュース動画のラスト数秒間、意味ありげなサイコンのアップ画像が印象的だった。
ただ、
GARMINに表示されていた左折が「1:浦安駅前交差点」だったのか「2:浦安橋(自転車走行禁止)手前の迂回路」だったのかは不明です。
上でも書いたように、アラサイ下流を普段走っているような方で、住んでいる場所も近場となれば、
近所のサイクリングで地図を表示しているのは違和感がある。
ブルベ走者が通過する時間に、たまたま居合わせて、たまたまGARMINのマップもブルベと同じ左折ポイントを表示していた・・・ってことがあるのかな。。
まとめると
ブルベ参加者が、往路走行中に、5人で集団走行を行い、ドラフティングで車間を詰めすぎて、葛西橋の下りでスピードが出ている状態で、前の人がブレーキを掛けたか、減速を行い、前輪が後輪にハスってしまい、バランスを崩して、対向車線側に逸れていき落車、対向車線にはみ出したところで轢かれた。
朝練していた地元の人が、地元なのにわざわざGARMINで地図とナビをさせた状態で、ブルベ集団の列にたまたま居合わせて後ろに張り付いたら、車間詰めすぎて、葛西橋の下りでスピードが出ている状態で、前の人がブレーキを掛けたか、減速を行い、前輪が後輪にハスってしまい、バランスを崩して、対向車線側に逸れていき落車、対向車線にはみ出したところで轢かれた。
朝練していたグループライドの最後尾を走っていた地元の人が、地元なのにわざわざGARMINで地図とナビをさせた状態で、たまたまブルベ走者が通りかかる時間帯に、車間詰めすぎて、葛西橋の下りでスピードが出ている状態で、前の人がブレーキを掛けたか、減速を行い、前輪が後輪にハスってしまい、バランスを崩して、対向車線側に逸れていき落車、対向車線にはみ出したところで轢かれた。
身内の練習じゃ前走者がどのような立ち振舞するかなんて分かっているだろうし、地元民じゃ前方の信号が黄色可赤に変わったところでもそんなとこでブレーキ踏まない空気感だろうし、目的の異なる知らない人の後ろにピッタリ張り付くなんてしないし。
葛西橋の下り終盤に左からの合流してくる自動車を、視点の高い自転車は上から見下ろしながら並走する状態になることがある。
並走してくる自動車は、まあまあなスピードで走ってくる。
合流直前に止まれがあり、合流車両は一時停止をする。
道路を理解している人であれば、並走車両が見えようが高速で突っ込んで来ようが、注意は払うがブレーキングはしないだろう。
葛西橋終わりが3車線になるから、ノンストップで合流してくる道路だと勘違いしやすい。
走行車線も2本無いから、3車線に見えなくて、斜めに車が侵入してくるのではないかと予測してしまう見てくれをしている。
荒川下流右岸を近場して年間2万キロも走るベテランの方であれば、その辺も踏まえて、車間距離を開ける、声を掛けるとか立ち振る舞うのが当たり前だが、馴れ合いの「なあなあ感」出してる集団だと無理か。
目的が同じであった5人のうち、都道10号線・葛西橋通りに不慣れな人が、左からスピードを出している自動車が見えて、合流側に止まれがあることを知らずか、あるいは認識しておらず、危険を予測してブレーキを踏み、最後尾を走っていた地元で道路に慣れた人が、不慣れな人の後輪にハスって・・・ということだと思う。
目的が同じで、あまり知らない複数のグループまたは個人。となると、ブルベぐらいしかないじゃないかな。
亡くなった女性はどうすれば死なずに済んだ、死ぬ確率を下げることが出来たか?ブルベ参加者だった場合で考えてみる
キューシートを持つ、読む、ブリーフィングを聞く
当日のブルベ、運営側のルートは↑画像の点線の部分(歩道?)を走るよう、迂回の指示がされていた。
これは当時キューシートを持っていれば、事前に頭に入れていれば、なんならスタート前のブリーフィングで運営側から注意喚起している内容だろう。
葛西橋の先にある、旧江戸川も細かくルートの指示が書かれている。
こっちは自転車侵入禁止だが、慣れていない人は標識見えずうっかり突っ込んでいくケースもある。
なぜ、女性は車道を走ったのか?
- GARMINに入れる用のコースを作った人が自動車用のラインを敷いて、それを調べもせず女性が取り入れた。
- キューシートを持たない、知らない状態だった。
- ブリーフィングを聞いていなかった。
- 正確なルートは入れて警告は出たが、ボケっとして前の人にただ着いて行った。
車間距離を開ける
車間を開けて走るのは自動車だけでなく、自転車にも言えることであって3m(自転車2台分)開ける。
前が避けた障害物、突起物や陥没マジで見えないから怖くて仕方ない。
ブルベで言えばドラフィティングNGって時代もあったけど、PBPとかで外国人に「なんでドラフティングしないの?あほなのおまいら?」みたいに言われちゃうと・・・OKしているところも増えてます。
一般的には自動車も軽車両も車間を空けるのがマナーである。
ドラフティング、トレイン走行によるワット削減、ブレーキングロスとかしょーもない話題や知恵を真に受けない、慣れない
ドラフティングやトレイン走行は、向かい風のサイクリングロードで恩恵は受けることもあるけど一般道でやることではない。ブレーキかけて再加速に体力使いたくないから車輪・車体をを半身ずらして重ねてくるのも危なっかしい。それをカッコいいと思ったり仲間がやってると慣れてしまっていることがある。
周りからしてみたら迷惑だし、朝からイキってダッサ・・・にしか見えません。
ルールを守って他人に迷惑をかけないよう心掛けて走りましょう
ブルベに限らず、ルールやマナーを守るも破るも生きるも死ぬも全て自己責任。たまたま転がってきて轢いてしまったトラックの運転手が可哀想過ぎます。
亡くなられた方は、数々のサイクルイベントや日本中を旅して何万キロも自転車に乗っておられるベテランの方だったようです。
自身もブルベで一般道を走行中に突然チェーンが切れてコントロールを失い地面に叩きつけられて死にかけたことがあります。
常に初心を忘れず、自爆やもらい事故のリスクは誰にでも起こり得るから、気をつけて楽しんでいくほかありません。