怪しさ満載の価格に尻込み
価格が怪しい、超絶に怪しい。
動かないジャンク品が6万円して、なんでこいつは4.5万円なのだ??
商品説明によるとペアリングはできたみたいだ。
しかしデュアルパワーメーターとしてペアリングできたとは書いていない。クランクセットが左右でペアリング出来たのか?片方ずつサイコンとペアリング出来たのか?デュアル認識してサイコンがデュアルとしてペアリング出来たのか?それが書いていない、そしてパワー値が計測出来ているのか不明と大変謎めいた商品である。
1ヶ月くらい前にひょこっと登場して、しばらく買うか悩んでいたら・・・
誰かに買われてしまったようで売り切れになってしまった。。
最初に買った人は返品した?
その後もチャンスボールないかなぁと、暇あれば同等商品を検索してて、ジャンクだったりペアリングが片方だったり、でも6万円したりうっかり4万円だったりと高リスクなゴミから価値を見出そうと検討すること1ヶ月・・・売り切れたはずの商品がなぜか在庫復活していた。
目を疑って、スマホでアクセスすると購入ボタンの状態は「再入荷を通知する」のまま。サーバに登録されたばっかりか、こんなんはじめての経験。
なんだろう、返品したのかな。
仮説を立てるとすれば、購入したもののうまく行かなかった、
しっかり動作しなかったから返品し、それで在庫が復活した。
そんなところだろうか。
で、買う。
「The New S-Works Power Cranks」は既に2つ持っていて、スペシャライズドがBB30を捨てた途端&BB30の玉鳴り問題でクランクセットが暴落路線に乗ったところで拾っていました。
捨てた途端といえば・・・スペシャライズドの話
ちょいと話はそれて「捨てた途端」といえばスペシャライズドはある縁がキッカケで公私の関わり&自転車に乗ることになって10年くらい内外見てきましたが、まあせっかく着いた客の信心を「奈落の外に突き落とし粉々に砕くような感覚」がちょうちょいあって他メーカーに転る、切り替えてる人を多く見てきました。
まあまあお店の粛清とかちょいちょいベンチマーク品を丸パクリとかありつつも、ウェイト最大なのは「新モデル発表時に毎度毎度、リアルと思われる数値を並べて比較を行い、全否定して前モデルの価値を0に持っていく」あのスタイルだと思います。
プロがステージ優勝している画があるウチはいいけど、最近勝ってるの見ないし、
ほぼチームや選手の若さや調子・人力頼みだと分かっていても、前モデルのほうがガンガン勝ってたんじゃね?と考えてメーカーに不安を感じたりもします。
個人的には新しいものが必ず良いものだと思ってなくて、なにか結果出さないとなもんでとりあえずPDCA回す目的で無駄なオーバーエンジニアリングが施されて良さげに見えて退化している、仕事をしていてうまく帳尻合わせて良く見せるなことは何度も見ていたり、車のタイヤも年によって当たり外れがあるような話も聞いたりしているので新型・新モデルにはほとんど興味を示しませんし、昨年よりもn%良い、nW出力軽減を期待できます、n%空力が向上とか「厚木の5分事件」を経験し、他のメーカーを使う選手より5分早くゴールできていないのを目の当たりにすると、クッソ意味ない数値だなt・・・・・
こんなこと続けているから規格をボロクソに言われて・・・ごほんghん。。
話をもどして・・・
そんな降下気味のブランディングバイクを捨てず大事に乗る、価値を0にしたメーカーのゴミを拾い集める2022年、人生3個目の「The New S-Works Power Cranks」です。
「The New S-Works Power Cranks」は経験上ペアリングやセッティングにかなり癖があって、スペシャライズド謹製のスマホアプリがクソすぎて生きた心地がしない辛さがありました。
最近4iiiのアプリに統合されて劇的に使いやすく、ペアリングや開放、ファームウェア、校正の操作も分かりやすくなっていますが、謎解きゲームのような右往左往は必須でセッティングは慣れないと難易度は高め。
動作確認した店側も返品した客(仮定)も突き詰めてなかった可能性を想像しながら開封。
開封と動作確認
前回の記事で「中古品に対する目利きがどうのこうの」って書いたように、どれくらい使い込まれているかはパーツの部位を見て判断出来ます。
「The New S-Works Power Cranks」の場合は、チェーンリングの摩耗具合、スペーサーの傷具合、30mmシャフトの傷具合から、そんなに使い込まれていない商品と判断。
今度は届いた商品を眺めながら返品した人ではなく、このクランクセットのファーストオーナーを想像してみる。
- とりあえず完成車に着いていて使ってたけど、ギアの入りがシマノに劣るor劣るらしいからシマノクランク変更に伴い手放した。
- ショップが完成車を買い取ったが分解して販売した。
- クランク長を変えるために手放した。
- ペアリングが不調で諦めて手放した。
- BBから玉鳴りしてBB30を諦めた。
現品見ながら、しみじみと黄昏、ファーストオーナーが手放した理由を想像するとこんなところでしょうか。
ガチ用途でギアの入りが遅いとかチェーン落ちするとか、メカニックがヘボような気しかしないけど、たしかにシマノよりも変速ポイントが少なくてワンテンポ遅れるような感覚と、適当にセッティングするとアウター入れるときに「ガチャガチャガチャ、パシッ」とギアが全然チェーンが上がってこないのは知っています。
ホビーレーサーなのでシビアさ不要なので精度不要ですが、自転車メーカーの独自のブレーキスステムとかクランクセットとか癖があり、仕様も適当で整備が場当たりで正解がなくイライラしまくるものです。
シマノのコンポーネントシステムの精度って異様に高くてほんとスゴイなぁと思います。
まずは電池交換です、開けてみると「リチウムコイン電池 CR2032 2P」が入っていました、2個で500円もする・・・。。コンビニで電池を買うのはお金持ちの証拠ですな。
左右同じ電池が入っているのとパワーメーターの電池が切れても自転車が走れなくなるわけでもないのでコンビニ飛び込みで買うようなこともないでしょうとファーストオーナーはお金持ちと勝手に想像していく。
こないだアキヨドのダイソーで1個おまけがついた4個セットのGOLDEN POWERのCR2032ボタン電池を買い込んできたので、それと交換しました。
ペアリングして走ってみるとびっくりするくらい不調。。
自転車に取り付けて、ペアリングを開始。ぱっと繋がるじゃん、やったぜ!!!
と喜んで試走に出たはいいものの、あるいは束の間というべきか、左側のペダリング効率しか出ない症状に出くわします。パワーバランスも延々と100%-0%。。。。ぐわああああ。。
左側のパワーしか表示されてない、まずい、まずいぞ・・・・
どんなにクランク回しても右側がうんともすんとも言わない・・・
適当に付けたフラペとサンダルで踏んでるから機嫌が悪いのか????
炎天下で脂汗。。。
やっば・・・・壊れてるのかなやっぱ。。。
ちょっと焦りが出る。。返品の文字が頭をよぎる。。
とりあえずGARMIN EDGEから校正を5回、試みるもエラー頻発で失敗。。。(T_T)
GARMIN EDGEも4844と6968どっちも認識しちゃってるな。。
冷静になり出来ることをやってみる
- ファームウェアアップデートがあったので左右共にVer.2.9.0→Ver.2.1.1へ更新
- ペアリングを解除して再ペアリング(これは無意味で改善なし)
- 両方のクランクを初期化、ファクトリーリセット(成功)
- クランク側のペアリング、校正を行う(成功)
- GARMIN EDGEにペアリング(成功)
無事に正常動作へ
初回ペアリング時はシングル、デュアルと2種類パワーメーターが認識して3つある不思議な状態だったけど、今回はデュアルのみの表示になり、校正も成功して安堵。
GARMIN EDGEの走行中スクショ撮るの忘れましたが、
ペダリング効率、左右パワーバランス、パワー値等全て数値が表示されるようになりました。
まとめ
「中古に5万出すなら、新品10万出してペダル式のパワーメーターだよなぁ」と思ってモヤモヤしてたら1度買い逃しました。
ちょっと前にペダリング効率ベースで走りはじめて走行効率とパワー値が良くなって、そればっかり見て走るようになってから今回のパワーメーターを買い逃したことを後悔しました。今回取り付けた自転車はQUARQのパワーメーターが着いていてペダリング効率が出ないものだったのでした。
円安の影響もありパワーメーターも片側計測で5万円だの7万円だのする時代になってしまいました。
中古・ジャンク系統はリスクが高いですが微かな期待を信じて良かったと思います。