叩き出すしかない
寸法とかサイズとか細かく調査していたときから気になっていたのだけれども、
金属の棒や筒があり、一方がぴったり15mmの内径でもう一方がぴったり15mmの外径だった場合において、差し込んだらどうなるのか?
ギッシギシになるか、そもそも入らないんだろう。
ずーっとそう考えながら調べていた。金属の熱膨張や収縮を考慮すると絶対に入らないか入っても二度と抜けない、接するパーツ全体に影響を及ぼすに違いない。

つまり、筒か棒のいずれかが、少し小さく作られていることで抜き差しが出来、さらに少し小さく作られていることで圧入できて圧出が出来る。
先日のBB周りをオーバーホールした際も、グリスを塗り込んで圧入したら滑り込むようにインストールされた。
そんな考えや思いを合わせると「叩き出してもベアリングに負担が掛からない」「壊れるくらい窮屈になっているはずがない」と思い始めた。
世にある自転車屋のブログで、自己メンテの厳しさや繊細さを要するかのように謳いユーザをビビらせる記事や話は多い。プロに任せることも悪いことではないが、その店が担当者がメカニックがプロなのかどうか知ることはかなり難しい。通って話しして金払ってを繰り返し信頼関係を築いてやっとこさ出来上がるものだ。
通うほど暇ではなく、10万円の自転車を買おうが100万円の自転車を買おうがレクサスのようなラグジュアリーなおもてなしが恒久的に受けられるわけでもなければ、自動車ディーラーの新年キャンペーンや相談毎に丁寧にお茶屋お菓子がボンボン出てきてもてなされることも全く無い。それに近いお店もあったがなくなってしまった。
というわけで、叩き出すにはどうしたらよいかとビバホームへ向かった。
ROVAL CLX 64は12mm以下の軸径、ROVAL CLX 40は8mm以下の軸径が必要である




最終的な叩き出しのために揃えたものたち

作ったもの

トルコンアンカーにショック吸収用に8mmゴムワッシャーを強引にねじ込み、ワッシャーを挟んでナットで抑え込む。ネジ山の先にナットを付けて叩く面を作り出す。以上である。
次回は、叩き出しとROVAL CLX 64のフロントホイールベアリングをオーバーホールしていこう。